令和2年3月 本覚寺寺報

知恩報恩

本覚寺寺報

聖人の文書で最重要なのが『立正安国論』『開目抄』『観心本尊抄』です。これを「三大部」ともいいます。ここに最重要教義が吐露されているのです。 「末法」という、生きる指針が喪失されている現代、私たちを覚醒させる祈りが本抄には込められています。 「四恩」とは、?命を与えてくれた親、先祖の恩。?師として教導してくれた人々の恩。?国土環境の恩。?すべての源であるご本仏の恩。 これを常に我が心魂に留めて生きていくことが説かれています。

出典:日蓮宗新聞社発行『今月の聖語』

先日、荒行を無事に終えた修行僧の方が、ご自身のお寺に修行終了の報告を行う『帰山式』に参列いたしました。

自身が初めての荒行(初行)に行ったのが平成十六年。その後、平成二十二年に二度目の荒行に行くことができました。また、初行後は、修行僧のお手伝いをする「荒行堂事務所書紀」として奉職する機会を頂戴し、毎年のように冬になれば荒行堂が自身の活動拠点となっている日々を過ごしておりました。  

しかしながら、このところは自坊の法務に専念することとなりました。法華経寺の近くを通ることはあっても、荒行堂に行くことはほとんどなく、修行とは疎遠の日々となっておりました。  

そのような中、今回の帰山式でとても印象に残ったことがありました。それは帰山式を終えた修行僧の挨拶です。  

「私は祖父から檀家さんは家族だと教えられて育ってきました。何か困っていることがあれば親身になって相談にのり、不幸があれば急いで駆けつける。修行を終え、そんな僧侶になりたいです。」

修行に行くには、家族を初めとして多くの方の協力がなければ行くことはできません。帰りを心待ちにしてきた家族・檀家さんへの感謝の気持ちが素直に表れていました。  

ふと横に目を向けると、近くには新たな生命を宿っている奥様が。十年前の自身の境遇を思い出し、『知恩報恩』の意味をかみしめました。

(本覚寺副住職・加藤智章)

知恩報恩
本覚寺便り(令和2年3月号)

(本覚寺副住職・加藤智章)

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