金言と私たち
金言とは、広くはお釈迦さまの言葉である経典全体のことですが、なかでも最も純粋なものを示します。
その純粋な金言とは、すべての人々を仏にしようとするお釈迦様の永遠不滅の誓願のことです。
それを「こころみよ」とは、どんなに辛く悲しいことがあったとしても、この誓願を信じきって、身を任せて生きていこうとすることです。
このような精神に立った時、必ず安穏な社会が開けるのです。
曽谷入道殿許御書
この御遺文は、今の千葉県北部に住んでいた曽谷教信公、大田乗明公に宛てられたお手紙です。
このお手紙にて日蓮聖人は、教えの確認と未来の為には、今までに遭われた数々の法難や迫害によって散失した経典の蒐集を依頼されました。
さらに、病気によって使用する薬が異なるように、人や社会を導くには、そのありさまによって選ばなければならない教えがあると示され、次に、その教えの内容を詳細に述べられた重要な書です。
文永12年(1275) 聖寿54歳