心のあり方と守護
ここでの『腹あしき』の意味は『短気』ということです。
年度が改まり、新しい生活が始まったり、目標が示されたりします。結果がすぐ現れるものもあれば、そうでないものもあります。成功しても失敗しても腹あしく短気にならず、周囲に対して感謝の心をもつことが大切です。この心はやがて敬いへと育ちます。
実は、この『敬いの心』にこそ守護が宿り、正しい方向が示され、自他ともに穏やかに導かれるのです。
崇峻天皇御書
この御遺文は、四条頼基公からの贈り物に対してのお礼とともに、丁寧な注意が記されたお手紙です。
日蓮聖人は、内面に貯えた徳は、自然と外面に現れると示されました。それには、行動を慎み『心の財(たから)』を積むことが大事であると説かれました。
そして、どんな人も敬い続けた菩薩である不軽菩薩のその振る舞いについて、よくやく考えて下さいと教え諭され結ばれています。
建治3年(1277)56歳