


令和7年9月23日(秋分の日)の午後2時より、本覚寺本堂にて秋季彼岸会法要を行いました。
このところ話題となっているチャットGPTに事務日誌を書いてもらったり、企画書の草案を考えてもらったりと、かなり使えるという声を聞くようになりました。
そこで彼岸会法要の法話をチャットGPTに考えてもらい、その法話を紹介いたしました。
といっても、チャットGPTを利用したのは話題になっているからのみであり、本当に伝えたかったことは長男が所属している国分高校野球部が秋季県大会でベスト16に進出したことだったかもしれません。
以下に当日の法話の概要を記します。
本覚寺彼岸会法話:そこに心はあるんか? そこに愛(AI)はあるんか?
先日、若い方と話していたところ、チャットGPTに業務日誌の内容を考えてもらう等、かなり利便性が高いという情報を耳にしました。そこで、今話題のチャットGPTを使って彼岸の法話を考えてもらったどうなるかと思い、以下にそのやり取りを掲載します。

彼岸の法話を考えて
承知しました。
彼岸(ひがん)の法話ですね。彼岸は「春分・秋分の日を中日として前後3日、計7日間」に営まれる仏教行事で、祖先供養と共に、自分自身の心を見つめ直す大切な期間です。以下に法話の一例をまとめます。必要に応じて短くも長くも整えられます。
彼岸の法話(例)
皆さま、本日はお彼岸の法要にご参集いただきありがとうございます。
「彼岸」とは、向こう岸と書きます。私たちが普段生きている世界は「此岸(しがん)」といい、迷いと苦しみのある世界です。その向こうにある、悟りの世界・安らぎの境地が「彼岸」です。
(・・・以下省略)
こちらをもとに、もう少し短い「会場で読む用」や、やさしい言葉に書き直すこともできます。ご希望は「お寺の法要での正式な法話」でしょうか?それとも「一般の人にわかりやすく伝える話」でしょうか?

お寺の法要での正式な法話
承知しました。お寺の法要でお話しされる「正式な法話」として、少し荘重な言葉遣いを整えた原稿をまとめました。ご住職がそのまま読まれても違和感のない調子にしています。
彼岸会 法話(正式用 原稿例)
皆さま、本日はお彼岸のご法要にようこそお参りくださいました。
お彼岸とは「彼の岸」と書きます。私たちの住む迷いと苦しみの世界を「此岸」といい、その向こうにある悟りの世界、安穏の境地を「彼岸」と申します。迷いの岸から悟りの岸へと渡る道を示してくださるのが、仏さまの教えでございます。
この時期、太陽は真東より昇り、真西へと沈みます。西は阿弥陀さまのお浄土の方向であり、沈む夕日を仰ぎ見ながら、私たちは亡き方々を偲び、そのご縁を通して自らの歩みを省みるのです。お彼岸は、単なる追善供養の行事にとどまらず、私たち自身が仏道を実践する大切な機縁でございます。
お彼岸には「六波羅蜜」が説かれます。布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧、この六つの徳目を日々の生活の中に実らせることが、彼岸へと至る道であると示されております。布施と申しますと、金銭や物を施すことを思い浮かべがちですが、優しい言葉をかけること、相手を思いやる気持ちを差し向けることも立派な布施であります。小さな実践の積み重ねが、やがて大きな功徳へとつながっていくのでございます。
このご縁にあたり、どうぞ亡き方々への感謝を新たにするとともに、自らの歩みを照らし、日常の中で一つでも六波羅蜜を実践していただきたいと存じます。阿弥陀さまのお慈悲の光に照らされながら、共に彼岸へと歩ませていただきましょう。
チャットGPTを色々と利用して気がついたことは・・・
- 数年前と比較してかなり進歩しているなという印象を持ちました。
- しかし、細かい部分で不正解なこともあり十分な確認が必要。
- 将来、法話の素材として利用することもできそうな感じもするが、何かが足りない。
その足りないものが何かと考えると、そこには心(=書き手の気持ち)というものが感じられない。
今回、チャットGPTを利用して彼岸の法話を考えてもらいました。これからの時代、チャットGPT等のAI(人工知能)の進歩によって生活の利便性はより高まることは間違いないでしょう。しかし、人がAIに依存すればするほど、心の問題というものが浮き彫りになる気がいたしました。
日蓮聖人は、観心(かんじん)=自分自身の心を観ずる仏道修行として、南無妙法蓮華経を唱えることを提唱いたしました。日蓮宗が経典とする妙法蓮華経(=法華経)には、どのような人でも全て平等に仏の心(=仏性)が備わっていることが説かれています。さらに人だけではなく、動物、植物等の生きとし生けるものの全てに「仏の心」があるとされています。その全ての仏様に感謝し、南無妙法蓮華経のお題目を唱えることで、自分の中にある「仏の心」を呼び現していこうとしています。
チャットGPTを題材として取り上げて行き着いた先が、「心」という目に見えないものの大切さですが、800年前にお生まれになった日蓮聖人もこの「心」をどう捉えるかという観心に着目して、お題目をお唱えになっています。
経済的合理性や科学的思考が判断基準になりがちな現代において、AIの登場は人間同士の関係をより希薄にすることが予想されます。しかし、どれだけAIが進化しても「心」の問題は解決できないと思います。
きっと人として当たり前のこと、挨拶、会話、喜怒哀楽(嬉しい、悲しい、楽しい、寂しい、美味しい、等)が実はとても大切だということに気がつくのではないでしょうか。
そんなことをこの彼岸に考え、皆様にお伝えしました。
国分高校野球部秋季県大会ベスト16進出!
彼岸会法要を準備している際に以上のような心の大切さを考えていました。時期を同じくして長男が所属している国分高校野球部の秋季県大会の試合が続きました。


【県大会予選】
- 8月18日 ◯ 国分 9−2 鴨川令徳
- 8月20日 ◯ 国分 7−6 我孫子東
- 8月22日 ◯ 国分 8−7 磯辺
【県大会本戦】
- 9月20日 ◯ 国分 5−3 市立柏
- 9月21日 ◯ 国分 10−8 千葉英和
- 9月27日 国分 市原中央
今回ベスト16に残っている高校のうち公立高校は国分高校のみです。
- 現在部員は2年生13名、1年生9名の合計22名。
- 野球推薦は一切なく、皆一般受験をして入部。室内練習場もなく、普通の公立高校。
- 昨年は一年(秋、春、夏)を通じて、公式戦で勝ったのは秋の1勝のみ。
しかし、何故勝ち続けている?
- ここぞという時に連打が続き、点数が入る時には大量点になっている。
- 今年の猛暑の中でも夏休みの練習は休みがほぼなく、しかも一日練習。練習量が他校と比較して段違いに多いことは間違いない。
- 試合に出ている選手だけでなく、控えの選手も含めチーム一丸となって試合に望んでいることが好結果につながっているのか。
炎天下の中、白球を必死になって追いかけている子供たちの姿を見て、勝利という一つの目標に向かって心を一つにすることには何か見えない力があるのではないか。また、一球毎に喜んだり、悲しんだりするそんな心の作用は、人間にしかできない唯一無二のものではないかと。息子の野球観戦を通じて、これまで考えたことはなかったことをあれこれと考えました。
あと1勝すれば、春季大会のシード校が決定となり、さらには甲子園春選抜の21世紀枠推薦の可能性も見えてきます。親としてはただただ祈るばかりです。
