6月に入りだいぶ暑くなった為、扇風機を出そうと本覚寺本堂奥の部屋に入ったところ、ふと古い木箱があることに気づきました。
これまでもその木箱の存在には気づいてはおりました、かなり奥にしまってあるため一度も開けたことはありませんでした。
恐る恐るその木箱を開けてみると、開山加藤雲洞上人の写真がたくさんしまってありました。
大正時代から昭和初期のもので、雲洞上人が身延山にいたころの写真が数多くでてきました。
雲洞上人は大変几帳面な性格であったようで、写真の裏に何時どこでどのような理由でその写真が撮られたのかが記されており、時には写っている人物の名前も載っております。
いくつかの写真がある中で、今回新たに発見した雲洞上人が揮毫した慈濟橋の写真を掲載いたします。
慈濟橋とは、身延山山門から菩提梯へと続く道の途中にある橋のことです。橋の近くには宮沢賢治の石碑もあります。
写真は昭和6年のものですので今とは景色は異なりますが、この橋の『慈濟橋』という題字は今でも残っており、こちらが雲洞上人の揮毫によるものです。