平成29年6月30日 寺務日誌

久しぶりの富士山

久しぶりの富士山

本日も天候はあまり良くない予報。かといって雨が断続的に降るわけではなく、今年の梅雨は例年に比べ降水量が少ないようです。その為、さくらんぼや桃の成長が芳しくなく、価格も高騰しているとのこと。

今日の予定は午後より葬儀が1件。当初は午後より海徳寺での水子供養に行く予定でしたが、明日・明後日と予定が一杯だった為、今日葬儀を入れる他に選択肢はなく、海徳寺の水子供養は山務員さんに依頼です。

そういえば今日で平成29年の上半期が終了です。6月はあまり予定が入っていないと思っていましたが、蓋を開ければ毎日かなりタイトに予定が入りました。お盆を迎える7月・8月を何とか乗り切りたいです。

7:00

本覚寺本堂において朝勤です。今日の日蓮聖人の御妙判は『持法華問答抄』でした。

一切衆生皆成佛道の教なれば上根上機は観念観法も然るべし、下根下機は唯信心肝要也、されば経には「浄心に信敬して疑惑を生ぜざらん者は地獄、餓鬼、畜生に堕ちずして十方の佛前に生ぜん。」と説き給えり、いかにも信じて次の生の佛前を期すべきなり。譬えば高き岸の下に人ありて登る事あたわざらんに、又岸の上に人ありて縄をおろして、此の縄にとりつかば我れ岸の上に引き登さんと云わんに、引く人の力を疑い縄の弱からん事をあやぶみて、手を納めて是をとらざらんが如し、争でか岸の上に登る事をうべき、若し其の詞に随いて手をのべ是をとらえれば即ち登る事をうべし、唯我一人能爲救護の佛の御力を疑い、以信得入の法華経の教えの縄をあやぶみて、決定無有疑の妙法を唱え奉らざらんは力及ばず、菩提の岸に登る事難かるべし、不信の者は堕在泥梨の根元なり、されば経には「疑いを生じて信ぜざらん者は則ち當に悪道に堕つべしと。」説かれたり、受けがたき人身をうけ値いがたき佛法にあいて、争でか虚しくて候べきぞ。

日蓮聖人御遺文『持法華問答抄』

持法華問答抄

持法華問答抄

8:00

まずは葬儀の準備です。寺院ソフト『沙羅』にて中陰表の作成をした後、illustratorにて位牌のレイアウトの作成をいたしました。また、49日忌までには色々と準備するものがあるので、それらを一覧にまとめた書類も印刷いたしました。

次いで、明日が海徳寺の祈願祭なので、明日海徳寺に来られる方々を想定して、7月17日に行われる海徳寺施餓鬼会の申込用紙とハガキの準備です。海徳寺の行事では、郵便でのやりとりよりも、祈願祭の時に直接申込される方が圧倒的に多く、明日申込書類がないと大変なことになります。

さらに、先日、海徳寺の倉庫にて祖父加藤雲洞上人が書いたお曼荼羅を発見いたしました。とても素晴らしいお曼荼羅なので、是非海徳寺の本堂に飾ろうと思ったのですが、どうもサイズが大きすぎでした。そこで、京都時代の友人が表具屋さんをやっていることを思い出し、久しぶりに連絡を取りました。滋賀県高島市の『昇天堂』さんに、お曼荼羅の修正を依頼する為、その準備もいたしました。

13:30

葬儀です。大変お世話になった方の葬儀の為、色々と思い出すことがありました。

エアコンが十分効いていたのですが、四季兼用の七条を着用すると、とても暑く、葬儀の途中で戒名の説明をする際には、汗がタラタラと・・・

叔父の遺品で夏用の緋金七条があるのですが、着るには僧階が足りていません。僧階を上げてその緋金七条を着るべきか、新たに夏用の七条を新調するか、それとも今のままの四季兼用の七条を着用するか、しばらくはこの3択をじっくり検討したいです。

このところは式中の初七日をせざるを得ず、その場合には火葬炉の前にて失礼することも増えました。しかし、今回は子供の時からお世話になった方の葬儀でしたので、出来る限りと思い、収骨までご一緒させていただきました。火葬の最中には49日忌までに準備すべきもの等の説明もできるので、本来は収骨まで一緒の方がいいと改めて思いました。

17:00

葬儀が終了し、本覚寺へと戻ってきました。

朝方ポツポツ降っていた雨は、その後全く降らず、夕方には富士山が見えるまででした。決してキレイに見えているわけではないですが、この時期になると富士山が出現する機会はとても少なく、久しぶりの富士山です。

日蓮宗 松戸 本覚寺